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あまりの評判に、かつて条件が合わずにSEの申し出をけった業界最大手の山崎パンはのちにRSと組み、他のコンビ二チェーンも次々と製パンメーカーと組れほどの開発力を誇るSE。

これまで大手メーカーがその影響力を駆使してきた他の商品分野でも、次々にその牙城を崩して「顧客のニーズを活かした」新商品を産み出しているのである。 しかし、SEの取り組みは陣頭を切っただけあって、きわめて考え抜かれたやり方になっていた。
まず、I忠商事などと共同で出資した冷凍生地工場を4か所設け、焼き上げは加盟店近くに設けた個別の工場で行なう。 工場では発注に応じて焼き上げ、米飯便に合わせて共同配送センターから加盟店に配送する。
この結果、各店のパンの売り上げは、なんと従来の2倍になった。 メーカーは、この「焼き立て直送便」のために合計で1000億円を投資、工場を設置した。
しかし、売り上げ2倍はこの投資に十分見合うリターンだった。 あるメーカーは「SEと組むと、たしかにメーカーの名前は表に出なくなり、メーカーとしてのイメージづくりにはプラスにはならない。
だが、販売促進やマーケティングはSEの強烈なデータで行なわれ、我々はいっさい手をつける必要がない。 SEが増えれば、自然に納品先も増え、売上増につながる。
なにより、SEの業務改革のノウハウを学ぶことができ、他のベンダーとの共同商品開発を経て、会社の業務に広がりがもてる」と手放しで賞賛するのだ。 アイスクリームの常識あ破る似たような事例は、アイスクリーム業界でも起きた。
これは弘年のことだ。 アイスクリームというのは、装置産業であるが、当時、日本ではすでに過当競争に陥っていた商品である。
シェアを左右するようなメーカーが育っていなかったから、小売店サイドが商品に対する主導権を握りやすい状況でもあった。 SEは年間350億円のアイスクリームを売り上げる。
SEが商品の共同開発を申し入れたとき、断れるメーカーはいなかった。 最初にできたのはあずきバー。
3社が取り組み、SEの仲介のもとにそれぞれが製品化、製造のノウハウを公開しあい、商品化に成功した。 従来なら、ライバルのメーカー同士が、手の内を教え合うなどということは考えられないことだ。
しかし、SEの圧倒的な販売力はそれを可能にしてしまった。 それだけではない。

SEはPOS情報をメーカーに公開しながら、製造計画までの情報を共有し始めたのだ。

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